【ピアスを齧る】荒々しい若きバンドの感性

インタビュー

荒削りな20代の音楽

突然ですが、少々、自分の話を

僕が都内で本格的にバンド活動を始めたのは18歳の時でした。大学に入学仕立てだったのですが、いち早く売れたいという気持ちから、とにかくmixiで探しまくった。

あの時は必死で必死で探していただけど、ふと大学のサークルとか同い年でやれないかと思ったこともある。

今思えば、学生のときは常に考える時間も、小説を読む時間もあって、感性を磨こうとしていた。

だけど、あの時にしか出せない・作れない音楽というのは確かにあって、それは粗く、時には美しくも聴こえたりもする。

そんな感じで、まだ未完成の若手バンド「ピアスを齧る」に話を聴きに行って来ました。

「変だね」って言われたかった

イッセイ

今日はよろしくお願いします!

田畑

よろしくお願いします!

白土

よろしくお願いします。

イッセイ

まず、初めに思ったのはバンド名がすごい興味惹かれるなって思いました(笑)

なんで「ピアスを齧る」ってバンド名にしたの?

ピアスを齧る

叙情的な歌詞と繊細なメロディ、不気味なコードを鳴らす若手バンド。

東京を中心に活動しており、今後さらに都内ならず、シーンに新しい風を吹かす。

田畑

よし、バンド名を考えようって思った時に英語表記だったり、カタカナだったり目で見て考えるようにしました。

あとは聞いてもらった時に「変だね」って言われたかったんです。

イッセイ

その作戦に見事にはまってた(笑)

田畑

嬉しいです。(笑)

あとはやっぱりどこか上に行った時に居直ったりするのではなく、どこか尖がっていたい。っていうのがあったんです。

例えば、対バンしたアーティストにペコペコするんじゃなく「噛み付いていたい」っていう意味も込めてます。

イッセイ

あとは、エロいよね。ダークな雰囲気もある。

メンバーはどういう風に出会ったの?

田畑

元々は同じ大学のサークルで知り合いました。

僕がサークルの引退ライブをやるってなった時に「オリジナルの音楽を作りたい」って思ったんです。

そのために組んだんですけど、終わってからも大学の外でもやりたいなって思ったのがきっかけです。

イッセイ

田畑くんが普段は作曲しているの?

田畑

そうですね。弾き語りみたいなものをまずはメンバーに送って、よかったものをスタジオで合わせるって感じです。

イッセイ

もともと二人はどういうアーティストが好きで、作曲だったり、音楽自体を始めたの?

田畑

大学2年の時に「神はサイコロを振らない」ってバンドを聴いた時に衝撃をうけたのがきっかけでした。

そこからギターを触り始めて、曲作りとかを考えるようになりました。

曲名:秋明菊

白土

僕はもともと高校生の時にドラムを始めたんです。普通の軽音楽部に入ってました。

親が持ってた、角松敏生のCDを良く聴いていて、本当はベースがやりたかったんですけど、ベースの枠がもういっぱいだったのでドラムを始めました。(笑)

最近はひねくれた音楽が好きで「それでも世界が続くなら」が好きです。

曲名:「参加賞」

イッセイ

全然違うところに行ったね!

でも、あのバンドのリアルな表現とかはピアスを齧るにあっているのかもね。

バンド自体はあまりメジャー志向じゃない?

田畑

どうですかね…聴いてくれる人が増えると良いんですけど、ライブバンドでありたいと思ってます。

今までは自分たちの音楽自体はメジャー路線ではないと思ってたんですけど、最近King gnuが注目されているのを見た時、音楽シーンって予測ができないなって衝撃を受けました。ただ、今はダークな音楽でもキャッチーなものを作りたいと思っています。

歌詞を芸術に昇華したいんです

イッセイ

「逆さ」聴かせてもらいました。すごい良いメロディでした。特に僕は歌詞にある「見えてしまうとわからなくなって、見えないものに縋ってしまうよ」ってところを聴いた時、ただ頷いてた。(笑)

普段、田畑くんはどういう風に歌詞を書いているの?

田畑

ありがとうございます。

歌詞を書く上では言葉が持つ力に託し過ぎないように注意しています。

イッセイ

託し過ぎない?

田畑

例えば恋愛の曲1つ取っても「好き」とか「愛している」とかをただ書くんじゃなくて、歌詞を芸術に昇華したいんです。

曖昧だとしても、感情ってそういうものだし、そこの正解に辿り着きたいなって思ってます。

イッセイ

今って本当に多種多様な歌が多いよね。

それこそリスナーはより前よりも「耳心地重視」というか、歌詞に注目しなくなっていると思ってて…

ピアスを齧るはどういう音楽を目指しているの?

田畑

僕は残響レコード系のアーティストが好きで、まさにダークな音楽でキャッチーな音楽だなと思ってます。

逆さは「MV作りたい」の一言で始まった

イッセイ

この「逆さ」って曲は何がきっかけで生まれたの?

田畑

もともとは白土が「MVを作りたい」という話をしてて、そのために作りました(笑)

その時に出た撮影の技法のアイデアに合わせるように「逆さ」ってタイトルが出てきたんです。

イッセイ

MV作りたいから、曲を作るっていう流れなんだね。

白土

僕はMVは出てないんですけどね(笑)

イッセイ

出てないんだ!!

でも、ドラマのタイアップとかと作り方似ているから、良い経験になったかもね。(笑)

田畑

本当にそれはいい練習になった(笑)

曲名:ピアスを齧る

イッセイ

歌詞を書く上で尊敬している人はいるの?

田畑

「何を言いたいんだろう?」ってわからない歌詞に惹かれる部分があって、どうやって生きたらこういう歌を作れるんだろう?って思える歌詞を見ると尊敬しちゃいます。一行、一単語だけでも琴線に触れた時に嬉しくなりますね。

イッセイ

わかる。何となく意味は伝わらなくても、一行だけでも心うたれる部分があると、その部分だけがめちゃくちゃ際立って見えるよね。

田畑

自分にしかわからないだろうってエッセンスは入れておきたいですね。

異端とキャッチーの両立を目指す音楽

イッセイ

MVではこだわったところはある?

田畑

僕としては単純に演奏シーンだけのMVって面白くないなって思ったんです。このMVを見る人って大体の人が初見になるので、なるべく演奏シーンは省きました。それよりも楽曲の雰囲気を丁寧に落とし込みたくて、しっかり見てもらうとわかるんですけど、映像の女の子が重めの雰囲気だったところから、徐々に明るい表情になるようにストーリーを持たせてます。

イッセイ

普段のライブとかでもこういうエモさは意識しているの?

白土

普段のライブとかでは、田畑さんの感情的な部分とかは見れます。

MCとかでも聞いてて、「あ、良いこと言ってんな」ってお客さんと一緒に聞いてます。

イッセイ

田畑くんのファンみたいだね(笑)

白土

ある意味そうですね(笑)

イッセイ

これからのピアスを齧るが向かうところはどういう音楽なの?

田畑

サウンド面においては、「異端とキャッチー」にこだわっていたいです。

イッセイ

異端とキャッチー?

田畑

変拍子だったり、難解なコードを使った曲を作り続けて、メロディはキャッチーなものを作り続けたいと思ってます。

どこか不自然だけど、耳に残るような音楽ですね。

白土

僕はひねくれた音楽を作りたいです。

そこは元を持ってきてくれる田畑くんにお願いしたいところなんですけど(笑)

田畑

最近だとバンドのキャラクターを求められているなって思うんです。作品性だけではなくアーティストの生き様がそのまま、ファンにも伝わっている時代だなと。やっぱり自分達もピアスを齧るという「世界観」を大切にしていきたいです。

イッセイ

そうなると今後はその世界観の伝え方っていうのも考えているの?

田畑

今だと配信の方にも力を入れて行くっていうことは考えてます。

もう今だと「目で聴く」くらいに音楽って映像ありきになってきているなっていうのもあるので、やはり映像にも力を入れていきたいです。でも、僕たちはライブバンドでもありたいので、そこは常に見せ方にこだわっていきたいですね。

イッセイ

なるほどね、ライブ自体をよくしていかないと結局売れないもんね

田畑

はい。ここから先を見据えた活動はしていきたいです。

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