目次
生々しくて、気持ちいい音楽、聴いたことある?
今回は早いもんで、インタビュー企画第5弾となりました。
ちょくちょく僕がTwitterでおすすめしているバンドです。
ところで、みんなも昼休みとかでやったことあると思うんだけど、「バンドドラフト会議」で誰を1位希望で選んでた?
そんな遊びしたことない?僕はバンドマンの時、ライブ見ながらドラフト会議頭の中でやってたよ。
その僕の頭の中で今、売れると思っているバンドがいます。
彼らの名前は「in da my house」です。今回はそんな通称:インダマに話を聞いて来ました。
このバンドは生々しいのに爽やかなんだよ。早くさ、売れちまえよまったく。
こんなにも作れないんだって悩んだけど、主観で歌うしかなかった



よろしくお願いします!

本当はここでバンドの生い立ちとかから聞いてもいいんだけど、一言言わせてくれる?「いつか」名曲すぎじゃない?

ありがとうございます(笑)

あれどうやって作ったの?

あれはバンド活動の中で、どんな曲書けばいいんだろうって悩んでいた時期があって、
周りの人から「よりポップに、より共感できる、いわゆる売れ線の曲を書けば?」って言われたことがあったんです。
それで自分の中で「そういう曲も書けるようにならなきゃな」って思ったんです。
すると、全然できなくて…(笑)
で、あまりにも煮詰まって「俺は東京に出て来て何をやっているんだ!」って思ったんです。
仮にそういうテイストの曲が作れたとしても、売れるかなんてわからない。
そう思ったら、がっつり主観で作ってやろうって思いました。
で、バンドの結成当初の気持ちを思い出して書いたんです。

何と言ってもこの曲のサビがすごい好きで、「バンド」って単語が入っているのが新鮮な響きに聴こえたんだよね
共感とは違ったところで、こういうところがインダマらしいな。って思ったの。

こんなに褒められるとは…

(笑)こういうところまでたどり着くのにどんな音楽を聴いてきたの?

一番最初は…YUIとゆずの弾き語りをとにかくやってました。
YUIとかの曲を替え歌して、考えてたりしましたね。
お姉ちゃんが外で遊んでいるときにMDを借りて、聴くっていうのが音楽を聴くまでのプロセスで、そこが僕の音楽の全てでした。
音楽を夢として考えたときには最初は「デュオ」でデビューしたいと思ってた。

え、お姉ちゃんと?

お姉ちゃんとじゃない!(笑)

あ、ごめん。(笑)いわゆる、ゆずとかコブクロみたいな?

そうですね、二人でやりたいって思いました。
バンドやりたいとは思ってなかったです。

そしたら、何でバンドをやろうと思ったの?

そこにもう一つのルーツにあって、僕がバンドやりたいなって思ったのが、
当時、WHITE ASHやcinema staff、あとONE OK ROCKの「完全感覚dreamer」に影響されたのがありました。
White Ashのあのアングラな雰囲気とか、シネマの変拍子とか聴いて、「自由」なんだな。って思ったんですよ。
で、ワンオクとかは、わかりやすくカッコいいロックに衝撃を受けましたね。
だから逆に洋楽とかはあんまり聴かなかったです。

俺らの高校生の時って本当に多種多様に色んなバンドがいたもんね。
それこそエルレとか、ラッドとかのメジャーなところが時代を作ってくれて、残響レコードのバンドがよりディープなところを掘り下げてくれた。
あれで影響受けない人は多分いないでしょ。
でも、インダマってアングラ感は一切ないよね。いつお茶の間で聴いてもいい音楽

僕は割と浅く広く音楽を聴いてて、その時のそのバンドの1曲にハマるんです。
だから、好きなものに影響はされるんですが、広いところから聴いているようにしています。それがインダマの今になるのかなって。

うん。そういうところが、常にインダマの曲からは感じるよね。
人との繋がりをリアルに感じた「平成」という楽曲

「平成」って歌も、平成が終わるこの時代に書いた意味とかはあったりするの?

「平成」はそうですね…元々作り始めていた曲ではあったんですけど、
2018年に地元の岡山県が大雨被害があったじゃないですか。
僕、あの時まで災害に対して、現実感が湧かない部分があったんです。

岡山ってれん君の出身地なの?

はい。岡山って元々、災害が少ない県なんですよ。

へぇー知らなかった!

僕が当時、東北大震災の時もテレビをずっと見てたんですが、全然現実感がなくて、
ただ、あの時、東北大作戦とか色んなアーティストが災害復興を行ってたじゃないですか?

うんうん。あれはアーティストのスタンスを提示した一つのきっかけだったよね。

あれで人との繋がりをすごい考え出して、今回の大雨被害のニュースを見ても、何もできない自分が歯痒かったんですが、
僕には「曲を作ることしかできないな」って思ったんです。
で、自分の主観でいいから、想いを閉じ込めたいってところから「平成」の制作はスタートしました。

きっかけとなる出来事だったんだね

もともとはリンクしていなかったんですが、そこを考えることで視野が広くなったのを感じました。

例えば?

電車に乗ってて、ふと窓の外を見てると、二子玉川あたりだったんですけど、
釣りしている人とかバーベキューをしている人、ただ道を曲がった人とかを見て、もう多分二度と出会わないんだろうな。でも、それを受け入れて生きていくのも不自然だなって思ったんです。
僕はみんなと喋りたいし、会いたいって思って、みんなそれぞれ違う生き方をしているけど、共通して思ったのは「平成を生きたんだ」っていうところだと思ったんです。
そしたら、全然繋がってなかった人も「ゼロじゃない」って思ったんです。

あ、人との繋がりにリンクした!

はい(笑)で、あの大雨被害にあった方々とも、こうやって大声で歌いたいと思う歌を書くことになりました。
曲名:平成

「平成」のラストの落ちサビの大合唱。めちゃくちゃいいよね。
歳とるとああいうの、普通に泣いちゃう。
ひとつの時代のエンドロールを作ってくれた気がして鳥肌が立ったよ。

ありがとうございます。(笑)そんな褒めなくてもいいんですよ?

本当に(笑)平成は終わるけど、インダマは続いていくわけじゃない?
すると、これからは一つの始まりになってくるかなと思うんだ。
ここから先は何か考えているの?
新たな挑戦、配信限定リリースでシングル・ミニアルバムを発売
in da my houseは3月に配信限定でミニアルバムをリリースすることが決定している。それに先がけアルバム曲より、「卒業/あぶく」をリリースした。

インダマは2019年から配信リリースをスタートしたんです。
それで、新しいアルバムも配信限定でリリースが決まっています。

いよいよ配信に目を向けたね!

CDはCDで大切な媒体だと思ってます。
でも、より多くの人に届けたいっていうところから、配信していかなきゃなと思ったんです。

俺もアーティストのPR方法について考えるの好きなんだけど、
その中でもインダマは爆発的にヒットする可能性があるのに、何で世間は知らないんだ!って疑問に思ってたの。
だから、今回のは絶対売れてほしい!

これで爆発的に売れたいですね(笑)

インダマの世界観って「ひらたれんの頭の中」を体現しているイメージがあって、多分そこがバチっとハマる瞬間が来るのは近いと思っている。
もう1本映画作っちゃえばいんじゃない?

それいいですね。

RADWIMPSが「君の名は」のサントラも含めて全曲担当したじゃん?
ああいう感じで、インダマのインスト曲とかも聴いてみたい。
今、公開できる場所なんてYouTubeでも何でも、いくらでもあるから。

いいですね。今回のでは予算的にはお金かかりそうなんで次回の案として考えておきます(笑)
New AL「平成のすゝめ」はひらたれんの教科書のようなアルバム

新しいアルバム制作は順調?

そうですね、レコーディングも終盤にさしかかってきています。

今回のアルバム、個人的にも楽しみなんだけど、ちらっとどんな感じか教えてもらえる?

「平成のすゝめ」ってタイトルにしました。
今回の「平成」というリード曲を中心にしたアルバムなんですけど、一つの教科書のようなアルバムになっています。

教科書?

はい。平成が終わりに迫ってきていて、振り返った時に「平成」って何だったのかを振り返られる、
新年号になっても聴き返したくなる教科書のようなアルバムにしました。
曲は一貫して、自分が青春時代に抱えた感情や悩みを出し切っています。

それに踏まえて2月には音源を配信リリースするんだよね?

はい。「卒業-single-」という形で配信します。

先に聴かせてもらったけど、卒業ももちろん好きなんだけど「あぶく。」はまたすごいポップな曲だよね。
爽やかなんだけど、その中に悲しげな表現があって、切なくなる。

「卒業」はライブでも人気がある曲だったので、すぐ決まったのですが、あとの1曲は僕らがライブで演奏してて「楽しい」と思える一曲にしようと思いました。

「卒業」を今回先行リリースに選んだのには何か理由があったの?

先行リリースの理由は単純に「平成のすゝめ」をより多くの人の手に届ける為です。
また卒業シーズンって一般的には3月だと思うんですけど、
学生の頃思い出したら、そういえば新年迎えた頃からカウントダウンが始まってる感じがあったなーと思って。
みんなにとってリアルで、より長く楽曲が寄り添えるようにという願いも込めて今回のリリースに至りました。

なるほど

全員が「最高の平成だった」と言う人がいる反面、「最低の平成だった」で終わってしまう人もいると思うんです。
その人たちに平成が終わる直前の3月に、僕達のメッセージがより確実に届けられれば、
そこに共感を生むことができて、あわよくば「過去」として少し整理をつけて次の時代に進めるのかなと思って

曲を聴いてみても、すごく個人的な曲に聴こえたよ

やっぱり僕は大多数の人々に向けた音楽というよりも、根っこは少数派の為の音楽でいたいなと思うんです。
そういう人が本当に心から音楽を求めていると思ってるし、僕らの音楽はそういう人の共感でしか存在できないんじゃないかなと思ってたりもします。

それがインダマの世界観として、確立されていると思うし、俺はタバコも吸わないから、本当はこういう経験はないんだけど、すごく私的で共感した。
僕としてはこのインダマの世界観、すごく好みです。

今の音楽時代、何をどのように発信すれば正解なのか定かではないのですが、僕らなりの手探りで今回リリースするので、ぜひ聴いてもらいたいなと思います。
取材を終えて
インダマの楽曲は自分が共感したエピソードではないのに、「共感できる歌」が多い。
「卒業」についても、恋人同士の2人の倦怠期からある別れを「卒業」という表現で生活圏から徐々に拒絶していく表現がある。
キッチンには入らないで、
だってタバコは嫌いよ
その手の温もりをどうか
私の右手に
メロディと相まって、切ないなって思うのです。
人は心に思ったことを素直に言えないし、言語化できない。
だからこそ、音楽が必要で、こういう生活に根付いた歌は、ある意味だれかの救いになる。
これからのインダマも葛藤し続けるのかもしれない。
そして、より生の歌を聴かせてくれる。
このバンドが本当の意味で売れた時、果たして彼らがどういうメッセージを世に送り出すのか、僕は見てみたい。
in da my houseの音源はこちら!
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